Instagramでオシャレを定量化できると信じて疑わない彼氏の話
エンジニアの彼氏の話ばかりで恐縮です。
今回は、全然ファッションに興味がなかった彼が「オシャレ」に彼なりの回答を出した話です。
タイトルの通り、Instagramが登場するのですが、まずはそこまでの経緯をお読みください。
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彼は服を買うとか、何か身の回りの雑貨を買うとかそういうことに全くと言っていいほど感心がない人だったのですが、わたしが色々うるさく言ったのと、会社で「エンジニアはこれ以上チェックシャツ着るな」みたいな話題になったせいで、オシャレについて考えるようになったみたいです。
ただし、
「どうやったらオシャレになれるか」ではなく、
「何がオシャレなのか」という問いの立て方をしてしまったのが、彼らしいというか、面倒くさいところです。
今更言うのも馬鹿馬鹿しいことなんですけど、「何がオシャレなのか」なんて問いに普遍的に通じる答えがあるわけがないですよね。
なんとなく今年はパステルカラーが流行るなぁ〜とか、表参道に新しいスイーツのお店ができたから行列ができるとか、
そういう「流行」に前ならえすることを「オシャレ」って褒めたりするし、
一方で、そんなものにはなびかずに自分のスタイルを保ち続けることも「オシャレ」と言えるでしょう*1。
ただ一度やると決めたら強引に答えを出すのが私の交際相手です。
そのためによくわからない質問をされたりもしました。
彼「例えばさ、ユニクロの服は必ずオシャレではないって言っていいの?」
私「そんなことないよ、上手く着ればオシャレって言ってもらえる」
彼「文脈に依存するってこと?」
私「そういうことです」
彼「困ったなあ……」
私「いや、いいんだよ、ユニクロ着てもいいんだよ」
彼「なんかさ、わかりやすい基準って作れないの?オシャレの」
私「みんなそれがわからないから苦労してファッション誌読んだりお店回ったりするんだよ。一朝一夕で全部理解しようとするのはよくない」
彼「……なるほど」
それ以降オシャレについて変な質問をされたことはなかったので、
オシャレ定義熱は冷めたのかな、と油断したある日。
仕事から帰宅するなり彼はこう言いました。
彼「多分何がオシャレなのか、客観的に判定する方法を見つけた」
私「はい?」
彼「この方法では、ユニクロは無印良品よりオシャレ」
私「……なるほど、他の例も聞こうか」
彼「渋谷と六本木だと渋谷の方がオシャレ」
私「んー、それは微妙だ……」
彼「ピスタチオはアーモンドよりオシャレ」
私「どういう判定法使ってるんだ」
本邦初公開、
誰でもできるオシャレ判定法
①どちらがよりオシャレなのか比べたい、2つの単語を選定する
例)「ショートケーキ」と「モンブラン」
②Instagramでそれぞれをハッシュタグとして検索する
例)「#ショートケーキ」の検索結果画面
「#モンブラン」の検索結果画面
③そのハッシュタグがついている写真の枚数を比較し、多い方をオシャレとする
例)「#ショートケーキ」57,580枚 「#モンブラン」121,443件
この場合、モンブランの方がオシャレなケーキと言える。
即座に比較できるwebサイトまで作っていたのには本当に呆れました。
(非公開)
最初は何を言っているんだと思ってろくに相手にしてなかったのですが、Instagramのユーザーは自分がある程度「オシャレ」だと思っている題材を選んだ上でアップロードしているはずなので、これはそれなりに説得力のある仮説と、言えなくないかもしれません。
20代女子が中心となってブームを作っているInstagram。
わたしは今回の件まで、ただ正方形に切り取ってフィルタをかけるだけのアプリだと思っていましたが、
「インスタジェニック」=「インスタに載せられるくらいオシャレ」という意味の言葉まで登場しているし、
今日は、おばさんは来ないで欲しいと20代OLが宣言してましたね。
そんなSNSのビッグデータを、最近までチェックシャツばっかり着てたwebエンジニア*2がオシャレの定義として拾ってきて遊んでるの、なんだか滑稽だなと思った次第です。
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